エドワード・ヤン監督作品 恐怖分子について

こんにちは。映像が素晴らしいです。役者のキャスティングも絶妙で例えば決して格好良くない警察の人間や主役の男もどちらかと言えば情けない顔立ちですがそれらが非常に映画の世界にマッチしています。特に小説家の奥さん(コラ・ミャオ)の演技が良かったです。こういうふとした時に見せる女性の弱さみたいな演出凄く好きです。そしてその時の甘える感じも良いです。一度完全にカメラが旦那目線になるというシーンがありましたがこういう大胆なこともするんだなと思いました。今回観てエドワード・ヤンは本当に天才だなと思いました。映画が才気走っています。ショットも完璧ですしフィックスも動く映像もどちらもバランス良く使っています。気になったのは登場人物たちが何もせずボーッとしているショットが多かったことです。その人間が一人のときにどんな風に居て人と話す時にはどんな風に変化するかを描いている気もしました。それから黒沢清作品に頻出する半透明のカーテンがかなり使用されていました。しかも同じ様にカーテンの向こうの人間がカットを挟んで消えるみたいな演出までありました。そして奇しくも最近観たレオス・カラックスの「汚れた血」(1986)と同じ年に制作されています。あと「恐怖分子」(1986)とは日本語でテロリストという意味らしいです。

20231101

という昨日の感想は半分くらい観て感じた感想でした。今日後半を観ると写真家の男のパートは青春映画っぽい感じになっていました。しかし途中で再生出来なくなって最後まで観れませんでした。これはTSUTAYAではあるあるなのですが前にも一度再生出来なくなったDVDを店員に持って行って事情を説明したら奥に行って五分くらいしたらこっちのプレイヤーでは再生出来ましたけどねまあクリーナーを掛けたので多分直ったと思いますよみたいな対応でした。店員も恐らくマニュアル通りにしか対応出来ないのでしょうが店側が買い直すわけもなく多分まだ直ってはいないと思います。これに関しては泣き寝入りというかもう諦めています。