最近考えていること

こんにちは。室井滋のエッセイ「むかつくぜ!」(1991)と「東京バカッ花」(1994)を読みました。「やっぱり猫が好き」(1988)の三人は全員文章が上手いです。この時代の人はSNSが無い分皆ある程度文章が書けたのかもしれません。何というか初めて大学生活が羨ましく思いました。僕は割と大学に対してはネガティブな意識を持っています。勿論時代的に1980年代の東京の大学限定で羨ましく思ったのですがまだ地方と都市の格差がきっちりあった時代での東京はお互いの身の上を語るだけでも相当刺激的で楽しかったのだろうなと思ったからです。そして少し今の自分を反省しました。凄く簡単にいうと友達を持つのも悪くないなということです。事実は小説より奇なりというか室井滋がそういうものを引き寄せる体質なのかここまでドラマティックな出来事が現実で起こることが羨ましく思ったのです。でもそれも昔だからです。今は地方と都市の格差が無くなり情報も万遍無く広がってしまったためそういったカルチャーショックが無くなりました。ロマン・ポランスキーの「反撥」(1965)を観ました。部屋に入る亀裂やコンセントの繋がっていないアイロンなどの演出が良かったです。初期のものだからなのか後年のポランスキーのテンポの良い映画ではなく割と緩くねっとりとした映画でした。気になったのはカトリーヌ・ドヌーヴの主観ショットと思われる部屋の窓の外の風景のシーンが繰り返し使用されていたことです。それは遠くに教会のようなものが見えシスターのような人間が何人か居ることがわかるショットなのですが何故それが繰り返し使われたのか良く分かりませんでした。話は変わりますが今離人症について調べています。こういう時は匿名掲示板のスレッドを読むのですが色々な人の体験談を読んでもいまいち理解出来ない病気です。そもそも自分が自分であるかどうかを気にしたことがないからかも知れません。