バーナード・ローズ監督作品 キャンディマンについて

こんにちは。このポスターから分かるようにジョナサン・デミの「羊たちの沈黙」(1991)にかなり影響された作品です。撮り方が非常に上手いです。正直話は良く理解出来なかったのですがとにかくロケーションが良いのでそれを綺麗に撮っているだけで映画としては充分です。あと導入がJホラーっぽかったです。キャンディマンという都市伝説を人々の恐怖が産んだ幻の存在として描いているのは良かったのですがその辺りの演出がいまいちでした。夢か現実か分からなくさせるのは今敏とかロマン・ポランスキーとかもよくやっていますがただ編集でいきなり夢に繋げても訳が分からなくなるだけです。大事なのは主人公が物語が進むに連れてノーマルな状態からアブノーマルな状態に変わっていくところにあると思います。それで言えばヘレン(ヴァージニア・マドセン)が終始ノーマルな状態だったことが良くなかったです。見た目では途中殴られて顔が腫れ上がったり最後は焼けて丸坊主になりますが内面がそんなに変わってないのです。それとキャンディマンが鏡の前で5回唱えると出てくる理由も良く分からなかったです。