アン・ビョンギ監督作品 ボイスについて

 

こんにちは。前半は素晴らしかったです。またこれは全編に渡って言えることですがこの映画は撮影が素晴らしいです。少しゴシックっぽいテイストのホラーで本当に前半の展開はホラー映画としてほとんど完璧な展開だったのですが主演のハ・ジウォンが運転しているときにずぶ濡れの女を乗せる辺りから話が錯綜します。ここの展開に全てが集約している気がするのですがつまりこの映画は編集が良くないのです。文章で説明し辛いのですがそのずぶ濡れの女を乗せるところでその女が隣に乗っているのに外にその女が居て外に出て戻ると隣に居たはずの女が消えているという展開があります。かなりトューマッチな感じです。どっちかで良いのです。そのずぶ濡れの女は幽霊なので乗るならばそのまま消えれば良いですし外に居るならばそれで驚くだけで良いのです。あと同じ人間の顔のカットから暗転して同じ人間の顔に繋げるというのも良くないです。ジャンプスケアも要所要所は良いのですがかなりしつこいです。というか最初のストーカーのような男は一体何だったのでしょう。途中でいきなり同僚の男が刺されるのですがその辺りの展開もよく解りませんでした。主演の女性は記者らしいのですが後半は全く仕事をしている描写もなくこれはイメージですがこの映画には何人か脚本家が居てそれぞれが話を考えてかなり話がごちゃ混ぜになっている気がします。しかし総合的には僕は好きな映画でした。とにかく登場人物が濡れるシーンが多いです。韓国人は傘持ってないのでしょうか。壁に死体が埋まっているという設定は伊藤潤二楳図かずおにも通ずる恐怖で僕は大好きでした。そしてこれを言ったらおしまいですが携帯電話はあまり関係ないです。