最近考えていること

こんにちは。黒沢清演出の宮沢賢治原作「風の又三郎」(2003)の朗読劇というか、まあ映像を観ました。小泉今日子が朗読しているのですが滋賀県甲賀ファミリーランドという廃遊園地を舞台にしていて、廃墟が好きな方はその映像だけでも良いぐらいですし、不穏な音楽も素晴らしいです。そもそも宮沢賢治の「風の又三郎」(1934)は幻想的な世界の中に時折入る現実性というか、風の又三郎こと高田三郎はその出で立ちからしても恐ろしいです。調べてみると正体は風の神だったとか、ただの転校生だったとか色々な説があるようですが、僕は「風の又三郎」の心象風景のような世界が好きです。黒沢清のフィルモグラフィでいえばこの「風の又三郎」は前年の「アカルイミライ」(2002)で用いたビデオカメラを使って撮影されています。最近土曜日の夜はTVを観ていることが多いのですが、いやTVもまだまだ面白いです。NHKしか観ていませんが庵野秀明の「シン・仮面ライダー」(2023)の制作ドキュメントも面白かったですし、羽生善治藤井聡太の7番勝負の番組も面白かったです。僕は将棋に関して無知なので、全国津々浦々を周りながら対局することにまず驚きました。また藤井聡太がAIの思考に近いことも何か新鮮というか、勝手に天才はAIの思考と反したものだと思っていたのでそれも面白かったです。感想戦という文化も対局しているにも関わらず、まるで友達のような感じで先の勝負の反省をしていることも面白かったです。そして羽生善治は格好良かったです。瀬田なつきという映画監督を今日知りました。YouTubeに「カントリーライフ」(2019)の映像があってセンスが良いなと思いました。黒沢清っぽいです。