ジョルジョ・フェローニ監督作品 生血を吸う女について Directed by Giorgio Ferroni About Mill of the stone women

こんにちは。篠崎誠、黒沢清の「恐怖の映画史」(2021)をkindleで買って読んでいます。これは僕だけかもしれませんが、こういう講演を文字に起こしたような文章を読むときに自分の頭の中で、勝手にその映像を想像して、何なら音声も黒沢清の喋り方はかなり映像でも見ているので想像しながら、ここでお客さんの笑いがあって、みたいな読み方をしてしまいます。読んでみてもっと日本の古典映画を観なければいけないと思いました。丁度僕も四谷怪談なんかは調べなくてはいけない、と思っていたのでここに載っている映画を参考に順繰り観ていきます。そしてそこで熱く語られていたのがこのジョルジョ・フェローニ「生血を吸う女」(1960)です。撮り方が綺麗な映画でした。初めてYouTubeの英語字幕の自動翻訳で観たのですが、まだまだ完璧な精度ではなく所々意味が理解出来ないところもありましたが、やはりホラーシーンが良かったです。何箇所かあった扉が開いてその奥に何かが居る、というシーンや、序盤のカーテンから覗くエルフィー(シラ・ガベル)も良かったですし、何よりも蝋人形の造形と、ラストシーンのおどろおどろしさです。黒沢清が繰り返し言っている死の機械が作動すると止まらない、というその取り返しのつかなさというか、人間が死んでいく中で、機械だけが無情に動いているそのコントラストが面白いです。