マイケル・ホイ監督作品 Mr.BOO!について

こんにちは。ココリコの田中直樹が好きな映画ということで観ました。コメディ映画ですが50年前くらいの作品なので笑いのセンスはご愛嬌でそれよりも監督のマイケル・ホイが映画好きなんだろうなと思わせるようなパロディが面白かったです。Wikipediaにもパロディ元が書かれていますがそれ以外で気付いたのは縦列駐車している車から前と後ろにぶつけて発車するシーンはジャン=リュック・ゴダールの「気狂いピエロ」(1965)でカーチェイスウィリアム・フリードキンの「フレンチ・コネクション」(1971)でした。床屋での髭剃りのシーンは恐らく探偵繋がりでロマン・ポランスキーの「チャイナ・タウン」(1974)です。あと面白かったのは料理番組のTVの音声で料理をしようとしてそれが途中からラジオ体操の音声に変わるというワンカットでいややりたいことは分かるのですがそれがあまりにも馬鹿馬鹿しくてしかも凄く長いのが面白かったです。これだけパロディをするだけあって映画としての完成度は高くて撮り方とかも良かったです。それから主題歌の和訳も良いです。正直内容とは関係ない気もしますが所謂ブルースの歌詞でとても格好良いです。シルヴァン・ショメの「ベルヴィル・ランデブー」(2003)の「Belleville rendez-vous」もそうですが毒気のある和訳は格好良いです。これは香港映画ですがこの流れはチャウ・シンチーとかにも通ずるものがあります。