フェデリコ フェリーニ監督作品 道について

f:id:okabayashisoma:20210714150400j:plain
こんにちは。名作というのを聞いて観ましたがやはり名作でした。序盤で既に面白くなるだろうな、というのが設定でわかります。ジェルソミーナを演じたジュリエッタ・マシーナの演技がチャップリンぽいなと思ったら実際そういう評価を受けているみたいです。このジェルソミーナが物語の肝です。とにかく可愛いです。冒頭からジェルソミーナと子供が一緒によく画面に映っていたりすることからジェルソミーナは大人ですが子供のような心をもった人なのでしょう。冒頭のザンパノに芸を仕込まれる下り、話をしている時にひょうきんな顔をしたり、教えられたことがちゃんと出来なかったりします。可愛いです。ザンパノは旅芸人です。芸人の人前で見せる明るい面と暗い面もきちんと描かれています。フェリーニは二度目の観賞なのですが、「8 2/1」のような夢の世界は一度も出てこなくカメラの動きも控えめな印象でした。僕の感想は娯楽映画として相当完成度が高いと思いました。ザンパノに殺された綱渡り芸人がジェルソミーナに語った小石が無益なら全て無益だ、みたいな台詞も良かったです。ザンパノも不器用な男でラストまで一度もジェルソミーナについての感情を出さなかったことがよかったですね。また観たい作品です。今、「サテリコン」を観ているのですが、同じ監督とは思えない悪夢のような映画です。