斎藤光正監督作品 悪魔が来りて笛を吹くについて

こんにちは。感想から言えばよく解らない映画でした。しかし映像は素晴らしく日本の古き良き風景が沢山ありました。野村芳太郎の「砂の器」(1974)とかにも言えますが日本の古い推理小説原作の映画はこういう撮り方がテンプレートとしてあったのかなと撮影所がまだあった時代でしょうから良い意味でもプログラムピクチャーっぽい印象を受けました。でも肝心のミステリーがちんぷんかんぷんだったのは僕が集中して観ていなかったからでしょうか。最後まであの家族構成が理解出来ませんでした。僕は映画を車で観ているので音をそんなに大きく出来ない上に字幕がない映画だと聴き取ろうと努力しないと分からないことが多くあります。西田敏行が映画の終盤に密室殺人のトリックを説明するシーンが一番良く解りませんでした。近親相姦の二人の絡みもくどかったです。最近あまり当たりの映画に出会えていません。デイミアン・チャゼルの「ラ・ラ・ランド」(2016)も全く詰まらなかったです。僕が個人的にミュージカルが嫌いなだけかもしれませんがやっぱりあの急に歌い出す不自然さを逆手に取ったラース・フォン・トリアーの「ダンサー・イン・ザ・ダーク」(2000)の方が遥かに優れていると思いました。