宮崎駿監督作品 天空の城ラピュタについて

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こんにちは。傑作です。冒険活劇で子どもから大人まで楽しめる娯楽映画です。完成度が高いです。当時観たアニメーションの関係者は仰天したのではないでしょうか。宮崎駿の好きなものが全て詰まっています。この映画ひとつで宮崎駿の「風立ちぬ」までのフィルモグラフィは説明できます。初めて観たのは恐らく金曜ロードショーで観たと思うのですが、正直面白すぎて一度では内容を理解出来なかった覚えがあります。この映画も色々な断片的な話を繋げて作られていると思うので、ひとつの映画に何本かのアイデアが入っている感じを受けました。「千と千尋の神隠し」を観て感じた違和感というのは僕は宮崎駿といえば「天空の城ラピュタ」という印象が強かったからだと分かりました。観ていて気になったことはドーラ一家を海賊と呼称していることです。普通なら空なので空賊と言いそうなところを海賊、としているのはあの世界では空と海が同じものとして扱われているからかもしれません。(今、気になって調べると空の上の海賊という意味で空賊という意味らしく、また船は全ての乗り物の祖みたいな話も聞いたことがあるので、海賊という言葉は単に海賊行為、つまり物を奪って生活していることを表しただけかもしれません。)作画でいえば、パズーが塔の上のシータを救出するシーンの抱擁がどうみても大人の抱擁のように熱く描かれていて、僕も子どもの時に観ていたはずなのですが、大人になって観ると凄いことしているなぁと思いました。それからロボットのデザインやビームの発想が僕に少なからず影響を与えていることが改めて分かりました。特にビームが鉄か木材か分かりませんが、地面を溶かしてそのマグマが液体になってどろどろ流れるシーンや、ビームに当たった箇所が直ぐに爆発するのではなく、ゆっくり膨らんで爆発するシーンなど全体的に作画が丁寧で良かったです。シータは本当に可愛く描いていますね。冒頭のパズーの家の屋根の上で「鳩と少年」を演奏して鳩が集まってくるシーンで、パズーがシータに天使かと思ったみたいなことをいう台詞があるのですが、その時に本当に鳩がシータの肩にとまり翼が生えて天使になっています。