クリント・イーストウッド監督作品 ヒアアフターについて

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こんにちは。例によって黒沢清から観た映画です。主演はマッド・デイモンです。事前に黒沢清がインタビュアーと語っている記事を読んでいたので、なんとなく話の見当はついていました。感想はやはり冒頭の津波の映像が凄かったということです。絶対にそんなことが起こりようがない平和な日常に災害という異常が起きるという描写は災害の理不尽さ、延いてはこの作品のテーマの死の理不尽さを象徴していると思いました。津波に巻き込まれる街のCGは「シン・ゴジラ」のCGに似ていたのでこれを参考にしたのかなと思ったりしました。この話は三人の運命がラストに交錯する群像劇です。死者の世界の入る演出はPS4の「DETROIT」に似ていました。様々なところに影響を与えていそうです。死者と話せるジョージと料理教室の女の子との恋が描かれなかったことが気になりました。黒沢清のインタビューでも触れられていましたが、あれはラストに女の子がまた料理教室にやってきて二人の恋が実る、というラストにしがちだと思いますが、それはしたくなかったのでしょうか。